2006年08月17日
ジョルジュ・ルオー
仕事休みの日、朝一で見に行った。お盆終わりがけだったせいか美術館はたくさんの人だかり
20世紀を代表する宗教画家ルオー
サーカスのシリーズが好きだ
サーカスそのものの華やかさというよりは
舞台を降りた後の疲労感や、生活の事情をかかえた人の苦悩などが描かれている
テーマは重くても、どこか可愛く見えてしまう線の太さや色彩感がいい
今回は出光コレクションの展示だったが
私は絵そのものよりも、ルオーとの出会いのエピソードにとても心が惹かれた
当時出光佐三は、東洋古美術にしか興味がなかったらしい
川端康成など周りがあまりにルオーの作品がいいと言うので
「そんなに言うならば・・・」と、ちょっと見てみることにした
彼は白内障を患っており、懐中電灯で照らしてぼんやり見える程度
それなのに初めてルオーの作品を見たとき、「これは日本画ではないのか?」と言ったらしい
大好きだった画家の描く輪郭線の感じにとても似ていたとのこと
一目惚れして即何十点も一括購入
ルオーの2人の娘は、この変わった東洋人に会いたくて日本までやって来た
3人は意気投合し、その後何点か彼に寄付する
海の向こう側から必然的にやってきたご縁
自分の絶対的な価値観を持つって、単純にすごいなぁと感じる
単に目が肥えているというわけではないこと
そして恐れずに惚れ込むということ・・・
出光佐三が「これだっ」と言った作品『受難1』
キリストの顔が真ん中にあり、太い線で力強く画かれている
赤、青、緑、黒etc
やっぱり私には可愛く見える(笑)
帰り、出口でポストカードを買った
そう言えば作品の題名とともにあちこちに書かれていた『カンヴァスで裏打ち』って何かしら?
こんな時にお助けマン、この美術館関係者にすぐさまメール
次の日回答をもらう
版画名人の彼に感謝!
「自分ができないこと、分からないことはその道のプロに助けてもらうのが1番」
親友が教えてくれたこと、彼女にもまた感謝!
- by strobel
- at 23:39
comments
ルオーの絵は版画の元絵だそうです。だから絵の周りのブルーの部分が版画にするとシロの余白の部分に成るそうです。
フンフン成る程と私も感激しました。
いつも困ったときの助け舟!ありがとうございます(^^)来週の飲み会盛り上がりましょう~