2006年12月04日

魯山人展

陶芸家、画家、書家、漆芸家、てん刻家、美食家etc

マルチアーティスト魯山人
展覧会は、陶、書、刻、茶、花、食、季と7つのテーマに分かれていた
そのすべてに共通するのが『生活の中の美』である
どこかの作家さんが言った
「魯山人の器を眺めていると旬の食材を盛りたくなる」
素人の私もそんな風に見てまわると楽しめる
この織部焼きにはブリ大根、こっちの大皿にはなぜか粗粒のポテトサラダなどなど
自分で食器を買う時・・・
何をのせるか想像しながらいつも買うので、食べることのイマジネーションなら得意中の得意だ
買うのは9割方、和食器
和の皿に洋食、例えばパスタだったりシチューだったりがまたオシャレ
昔、気に入った九谷の皿を見つけちょっと奮発して買ったことがある
私の一番お気に入りのこの皿は当然のごとく出番が多く、何かと活躍していた
ある日友人宅のホームパーティに料理を盛り付け、この皿を持っていったところ、
「お前・・・これ誰の皿か分かってないやろ。今をときめく人気作家○○さんの皿やぞ!!」
器に詳しい友人に興奮して言われた
「えーーーー!」
その皿はお気に入りなだけに登場回数も多く、小さなキズがところどころついて痛ましい姿になっていた
綺麗なままお箱つきなら今ごろ○○万円なり
「器は食の着物」
魯山人が言った言葉
着物も大切に扱おう・・・

テーマ別に魯山人の言葉が書かれている
その哲学がまた面白い
以前、蒔絵で初めての人間国宝『松田権六』を見に行った時
彼の集大成と言われる作品の奥深さに感動したことがある
「この作品には雄の鳥ばかりを描いてあり、たいていこの場合は雌もセットで描くのでは?」
と言った記者の質問に彼は
「雄を見ると分かるように、こういう表情は近くにメスがいる時のもの。描かなくても表現されている」
と言った
すべてを描ききらない日本人の美意識
カッコイイ!
魯山人と権六さん、二人の共通点
生活の中に当たり前のように一流の美術品があり、使っていたということかしら
皿をキズキズにして騒いでいる私達とは、あまりにもかけ離れている(笑)

帰りに美術館の友人に会った
「いいこと教えてあげよっか」
彼は私を掛け軸の前に連れて行き
「落款のある位置によってかける場所が変わるんだよ」とのこと
壁など暗い側を落款のある方にすること
あとは美術館の進路方向などなど
「へーー」×20
ついでに豆知識まで教えてもらい、収穫多し!の一日だった

comments

魯山人は私の好きな作家の1人でも在ります。幼少の時期に大変苦労され又其の時に彼の舌が目覚めたのではないかと思います。生涯5人の妻を娶った訳ですが女性には淡白だったのです。金沢に来て山の尾に出入りし一段と料理に目覚めてゆく事になったのです。須田菁華で始めて焼き物創りに触れてのめり込んでゆく、彼の言葉で、私は使わない器は造らないが心に響きます。又物は大変大切にしたそうです。野菜等のくずもしっかりと料理にするとか失敗作の器の再利用。銀採が掛かった物は全てそうです。

  • ただみ
  • 2006年12月04日 19:27

ん~?
ん~~~~?

「落款のある位置によってかける場所が変わる」

の意味がわからん。

教えてくださいっ。

掛け軸の姿?

  • sawara
  • 2006年12月04日 19:57

掛け軸には作者名と落款が在ります、其の落款が右にあれば左から光が入る事を求めています。絵自身を冷静に見ると落款側は全体に暗く又反対側は明るく画面が書かれていると思います。解ってしまえば当たり前の事ですが、知らない方が非常に多いです。尚2福1対の作品は落款は右と左に在る筈です、この場合は落款が外側に来るように掛けます。其の内の1本だけを展示する時は、前記の要領で落款が暗い方に有る様にします。明るい方といゆう事は床の間に向かって壁側が暗い方で窓側が明るい方ですのでお間違いなく。

  • ただみ
  • 2006年12月05日 20:07

SAWARAちゃん!ただみ先生の説明すごいね~。ありがとうございます!私言葉でうまく説明できなくて実は2度聞いています・・・普段からジェスチャーと勢い専門なもので(笑)

  • きまよ
  • 2006年12月05日 23:31

な~る~ほ~ど~。

要は、バランスだ!

  • sawara
  • 2006年12月05日 23:52

魯山人と言ってもピンと来ない方に。
(おいしんぼ)と言う漫画があり其の主人公海原が魯山人モデルです。

  • ただみ
  • 2006年12月06日 22:46

おいしんぼ・・・マンガ喫茶行ってみようかな・・・・

  • きまよ
  • 2006年12月07日 00:34

オイは魯山人あまり好きではナカ。
彼の器には、かれの料理しか載せられない。そおいう意味では“加藤陶九郎”に似ている。独善的でありすぎる。
器を始め道具は使われ易さが本来であり、またそのことが美に通う。普通に何気なく誰にでも、、、オイの目指す方向バイ。

  • s.d
  • 2006年12月10日 12:17

少し後戻りするようだが、今日古新聞を見ていて魯山人関連の記事を眼にしたので報告します。18年1月20日フジTV、PM9:00より(美味しんぼ)が有ります。主人公(魯山人)松平健、新聞記者松岡昌宏です。以前には主人公唐沢昌宏で放送されました。是は見逃せないぞ!!!ストリーもさることながら料理の事も次々と出てくるのでメモが必要かもしれない。

  • ただみ
  • 2006年12月18日 19:27

魯山人て個性的なだけに好きな人と嫌いな人はっきりわかれるのかも・・・美味しんぼますます見たい!

  • きまよ
  • 2006年12月20日 14:26
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